タイ・バンコクにあるカオサン通りは「バックパッカーの聖地」と呼ばれ、世界中から多くの旅人が集まります。
飛行機の乗り換えの関係でバンコクに1泊する予定ですが、特に宿を決めずに来ました。カオサン通りの宿は以前旅をしていたヨーロッパとは比較にならない安さなので清潔であればどこでも良かったです。現地で実際に見てから決めようと思っていました。
今回はそのカオサン通りで出会った日本人と汚いホステルでは気をつけたい「南京虫」についてのお話です。(2013年の出来事です)
【タイ】バンコクのホテルに南京虫?安宿で見た衝撃の事実
タイ・バンコクのカオサン通りを歩く日本人を発見!
バンコクの空港についてすぐに宿泊先を決めるためにカオサン通りへやってきました。お昼ですが賑わっていました。
するとさっそく買い物を済ませたのであろう日本人男性を見つけたので声をかけて情報収集をしました。
「日本の方ですよね?」
「あっ、そうです」
「今、宿を探しているのですがどこかいい場所ないですか?」
「自分は今、このすぐ近くの宿にいるので行ってみます?」
という話の運びで宿を見せてもらうことになりました。
日本人の集まる宿と格安の値段設定
連れてきてもらった宿は「さくらハウス」。日本人の集まる宿らしく値段は1泊500円ほどの格安でした。※2014年に閉館しており、現在は運営していません。
内装は日本を意識した作りになっており、漫画は15000冊ほどそろっているそうです。
昼間なのに電気がついていて少し眩しいドミトリー部屋。
注意書きを見て驚きました。
「電気を消すと南京虫が動き出すので消したらダメ!」
どういうことか連れて行ってくれた青年に聞いてみると、部屋には南京虫がいて夜行性なので電気を消すと活発に動き出すため、部屋は常に電気をつけているそう。
「実際に見えますよ」というとベッドシーツを見渡して動いている南京虫を見せてくれました。。。鳥肌がたちました、、、こんなのがベッドにいて誰が泊まってるんだろう?
南京虫(ベッドバグ)とは?
「南京虫」は別名で正式には「トコジラミ」。
寝ている人やペットから吸血し、主に手、足、首などの露出した部分を刺します。刺されると赤く腫れあがり、数日後に猛烈なかゆみを発症します。
非常に強い痒みが1~2週間続き、不眠症や神経障害を併発する恐れもあります。
【衝撃】宿での日本人の生活
とはいえここは日本人が多く住む宿。みんなどのように生活しているのか聞いてみると、夜はベッドで眠れないので昼間に共有スペースで寝ているのだそう。
このあと、案内してくれた館内で「うだ〜」とだれている日本人を見かけました。みんなこの時間に寝ていたのでしょう。衝撃的な光景でした。そして皆さん「南京虫」には一度は噛まれているそう。傷跡も見せてくれました。
もちろん自分はこの宿には泊まることはなく、青年にはお礼を言ってこの日は別の宿に泊まりました。
不清潔で管理の悪い宿に発生しやすい「南京虫」。繁殖力が強いので一度見つかると宿は営業停止をしてその駆除に当たるのが一般的。それなのにこの宿が運営できているのはおかしいことですがそれよりここに泊まっていることの方がおかしい。
日本人がこの宿を離れない理由を考察
日本人がこの宿を離れない理由は第一に「宿泊費用の安さ」が考えられます。
お金のない旅人さんにとっては嬉しい価格。1ヶ月滞在しても1.5万円ほどですから。
第二に「日本人が集まる宿」で自然と仲間が増えて楽しく生活できるということ。海外では日本人同士の助け合いは重要でなにかと手助けをしてくれる貴重な存在です。
世界一周をする旅人が陥る「沈没」とは?
世界一周をする旅人さんの用語で「沈没」という言葉があります。これはあまりの居心地の良さから抜けられなくなってしまった状態を意味します。
物価の高いヨーロッパやアメリカよりも東南アジア、特にバンコクでそのような人は多いと聞いたことがあります。「沈没」をするとほとんどは思考停止をして自分の現状を冷静に判断できなくなるそうです。
たぶん自分の見た光景は「沈没」した方々だったのだと思います。
一見、「旅に出る」とか「世界一周する」とかカッコよく聞こえますが、実際には様々な理由で挫折する人、道を逸れる人はいます。
旅は短期では楽しいですが、長期で行くと途中から日本に帰りたくもなります。
自分は最長で4ヶ月間が限界だと思いました。自由に決められる旅のプランにおいて意志は大事です。そこがブレると居心地の良さから抜けられず「沈没」しかねません。
今回見た光景は自分にとって衝撃的でそれが同じ日本人であったことになんだかガッカリしました。このような実態もあるということですね。
自分の旅の経験をシェアさせていただきました。みなさんの旅の参考になれば幸いです。
▼海外で体験した街中・ホステルでのスリ・盗難被害や入国審査など様々なトラブルをまとめました。事前知識として頭に入れておけば現地でのトラブル回避につながります。